走れ、アグリ!

今日も東映特撮スポーツセレクションの話です。

今日は、天装戦隊ゴセイジャー第36話「走れ、アグリ!」の感想を書いていきたいと思います。

この話のあらすじは、ゴセイブラックのアグリがランニング中に出会った青年、直人 彼は、短距離走で自分の実力を示すため実業団チームへの入団を目指しているという。一方そのころ人類を機械に服従させるべく暗躍する悪の組織マトリンティス帝国のマトロイド・スキャンのバルザスLJは、有望なスポーツ選手をメカ人間にするべく競技会を襲撃し次々とアスリートをさらっていく。神出鬼没なバルザスLJに苦戦するゴセイジャー、そこで次に狙われる競技会に先回りする作戦をとる。その競技会とはなんと直人の出場する大会だった。アグリは、直人の記憶を上回りおとりとなって、マトリンティスの野望を砕けるのか……

というストーリーです。

私は、この話がゴセイジャーの中でも1位2位を争うほど好きです。ゴセイジャーの面白さは、地球を守る護星天使が人間も守るべき存在であり、どんなことがあっても人類のためにも戦うというところだと思います。望少年との交流や人類に絶望しているゴセイナイトとの対立を通して、今までの同じ人間として地球の平和を守るのではなく、天使の使命として地球と人類を守っているのではっきりとした勧善懲悪が描かれることにより、ヒーローとしてのカッコよさをあの時代にストレートに表現したことは、戦隊シリーズにおいても画期的なことだったと思います。

話を戻してこのエピソードの好きな部分は、やはり人間の夢に懸ける姿を尊重したアグリが天使としての能力を使わず己の身一つで勝負に挑んだところだと思います。ゴセイジャーは、護星天使たちの考えや気持ちを通して人間のすばらしさや持っている力についてがテーマになることが在ります。その中でも夢を実現させようとする人間の底力についてアグリの人類を守る氏名との真剣勝負を通して描かれたこのエピソードは、二人の力が全くの互角であるという結末も含めて、ゴセイジャーの使命に対する思いの強さも表していると感じました。

他の見どころとしては、今でも語り草となっているゴセイナイトの無茶な特訓シーンやアグリと直人が出したタイムが9.99秒と当時の10秒台の壁の厚さ感じたところなどでした。当時としては、9秒台も夢のまた夢であることを考えると、劇中でのアグリのセリフである「夢をおいつづけて前に進むことが大切だ」というメッセージもあきらめない事で不可能も可能とすることが出来るということを子供たちに伝えることのできる素晴らしいものだと感じます。

ゴセイジャーは、こういう当たり前のことや子供たちに教えたいことがたくさん詰まっていて、子供に見せたい戦隊シリーズNO.1だと個人的に思っています。