キズナアイ「無期限活動休止」と四天王

本日の配信で来年2月26日のライブを最後にキズナアイさんの無期限活動休止が発表されました。「引退」ではなく、「無期限活動休止」です。もしかしたら意外とすんなり活動再開するかもしれませんし、数年単位でお休みということになるのかもしれません。休止中も色々と準備していることがあると言っていたので、何らかの新しい動きがある事は間違いないでしょう。仮に実質的な引退であるとしても、なんだかんだ完全復活を果たした虹河ラキさんのような例もあるので必ずしも永遠の別れになるわけではない可能性も十分にあり得ます。妹分のLOVEちゃんの活動が続く限りアイさんの活動が終わるとは考えにくいですしね。(LOVEちゃんも現在休止中ではありますが。)

それに乗じてなんとまあ、古い情報で話をしている人が何と多いことやら。Vtuber四天王の近況についてあまり把握していない人が多いようです。私も全て把握しているわけではありませんが、実質引退状態の輝夜月を除いた4人は現在も活動中です。

月さんも引退宣言は、していないのでひょっこり帰ってくることはもちろんあり得ます。佐山聡さんだって、最終的にはタイガーマスクをかぶりましたからね。要は時の流れなんですよね、解決するのは。

ミライアカリさんは、現在も活動中です。以前は、株式会社ZIZAIに所属していましたが、現在は、バンダイナムコグループのGOOMSTUDIOに所属しております。大企業所属になったわけですが、最近の動画はまあまあの下ネタキャラになっています。まあ出自がエイレーンさんなので順当な帰結なのかもしれませんが。そろそろ妹分の萌実、エトラやエイレーン学園なんかともコラボしたりして欲しいですね。去年のMV動画出演以来交流がないのでバンダイ所属だと難しい部分もあるかもしれませんが、後輩と絡むと意外としっかりした部分も見せてくれるので好きなんですよね。

電脳少女シロさんは、株式会社アップランドのどっとライブ所属のVtuberガリベンガーVで四天王で唯一地上波番組のレギュラーを持っている唯一のVtuberでもあります。最近では、他企業や個人勢のVtuberとの交流も多数行っており、先日は、個人勢Vtuber天開司さんの開催したマイクラバトルロワイヤルでにじさんじの人気TOPVtuber葛葉さんを有無を言わさず殺害するなど流石の貫禄を見せつけ、サイコパスシロイルカと言われた四天王随一の武闘派っぷりを発揮し初期のVtuber界隈を知らない視聴者の間でも話題となりました。

バーチャルのじゃロリ狐娘Youtuberおじさんこと「ねこます」さんは、いわゆる個人勢バ美肉おじさんの元祖ともいえる方で、個人勢・バ美肉・VRCHATなどの要素が彼の存在をきっかけに後にVtuberのジャンルとして根付いていく事になります。2018年に10万人以上の登録者数を誇ったチャンネルの運営を終了し自身は、別チャンネルに移行することを宣言しましたが、この時、「のじゃロリおじさん」としてのイベント出演などは今後は行わないという宣言をし、これを完全な引退発言と受け取った視聴者が多く「のじゃロリおじさんは人気絶頂ながらも引退した」と言われることになるのですが、実際にこの宣言は、Vtuberとしての引退宣言なのですが当時の四天王を含めた企業勢のVtuberと違い自身の活動はあくまでタレントとしてイベントなどで表に出ることが目的ではなく、3Dアバターの活用の一環として動画や生放送で活動しているだけなので、当時の商業化してゆくVtuberと一線を画していくという意味合いが強く、その後もねこますさんは、3Dアバターを使ってYOUTUBE定期的に活動していて広義の意味でVtuberとして活動していたのでは、ともいえると考えています。今年は、ぽんぽこ24の特別企画でVtuber業界の有識者会議企画に出演したり、元々のけもみみおーこくちゃんねるを再度運営することになったり、シロさんや舞元さんとコラボしたり、シロさんの番組へメッセージ動画を送ったり、Vtuberとして活動するつもりはないとしつつも、結構Vtuberらしい活動をしているので今後の動向も気になる所です。

そして、アイさんも去年の5月に新会社を設立し、デビュー当時からの声の主である声優の春日望さんをアドバイザーとして迎え、自らから分裂した妹分のLOVEちゃん、あいぴーと共に心機一転活動をスタートさせました。あいぴーは、その後引退してしまいますが、アイさん自身は、コラボの機会も増え英語圏に向けたライブも開催されるなど精力的に活動してきました。声が変わったという誤解も何度も説明しているのですがそれでも理解できていない人が多くいるのが残念で仕方ありません。コラボが増えたことで他のVtuberと絡むことが多くなり、私の最押しでもある犬山たまきくんとも何度かコラボがありました。その中でも本当にアイさんが元祖で良かった。ここまでVtuber界隈のことを考えて活動している人はいないんじゃないかと思いました。動画でも配信でも世界中の人とつながることが出来るならやり方にはこだわらない、常に新しいことに挑戦していくその姿勢がすべてのVtuberへ影響を与え続けているとも思いました。その背中の大きさも含め正にVtuberの親分に相応しい方だと感じています。

というわけで、確かに数字の面で勢いがあり現在の界隈中心はにじホロのなるのかもしれませんが、かつては彼女たち四天王が界隈を引っ張っていたのは紛れもない事実なのです。そもそも四天王とは、当時のVtuberの中で圧倒的な登録者数を誇っていたことからつけられた愛称でした。2年もの間、彼女たちの70万人越の登録者数は抜かれることはありませんでした。のじゃロリおじさんも個人勢Vuber としては、10万人を超える数字は抜きんでたものでした。それがここ2年で100万人越えのVtuberがホロライブを中心に沢山生まれました。10万人越えのVtuberは、もう数え切れません。私は、それもこれも四天王の数字を追い越そう、壁を越えようとする多くのVtuberやそれを支えようとする人たちの努力と熱量がもたらしたものであると考えます。時の運というものももちろんあるとは思いますが、当初は数年で鎮静化すると思われたVtuberのブームも高い熱量でさらに燃え上がり、もはや定番化し我々の日常にまで浸食しつつあります。キズナアイさんをはじめ多くの関係者がSNSのアカウントの様に個人でアバターを持つ時代が来る、と予想する昨今、今の配信文化と融合した界隈がこのまま続くのか、それとも個人アバター文化がそこに加わるか、それとも全く別の未来が待っているか、私には分かりません。ただ一つ確信できるのは、必ず彼女はそこに立っている。

いずれにせよ我々はつながる時が来るのだ「キズナアイ」と。